2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

桜話2

『枝垂桜と項垂桜』 わたしはいったいどこへ行こうとしているのでしょう ◇ 大きな枝垂桜の下に立ってたずねてみましたもちろん木は答えてくれる筈もありませんああやっぱり、とわたしもその枝のように項垂れてしまうのです この半年あまりというもの自分の気…

桜話

桜 その樹には 女よりも男のほうが似合うと思う 『古木(こぼく)のようなひと』 これ、 一応は内緒の話ですよ 吉野は同じバレー部の薄墨先輩のことが好きだったんですええそうです、先輩は男です知りませんか?この話同級生の間では有名な話なんですけど ◇ …

ジェーン

毎日流れているテレビ番組はほぼ見ない ドラマも 最近夢中になっているのは 映画チャンネルでの英国ドラマ 主演はヘレン・ミレン 刑事ものだ 『第一容疑者』 ほとんど全編を見終えて さみしくなっている 何年続いていたのか知らないが 後半では主人公のジェ…

リア充

スポーツ関係の大きなニュースが続く それなのに ビデオ撮るばかりで 引退会見含め チラチラとしか見ていないし なにより 大阪場所すら ちゃんと見たのはたった一日というありさま (もちろん結果はチェックしている) 鬱々と過ごした1月2月 3月に入って…

社員食堂

お昼のお弁当を食べるのは 社員食堂だ 食堂と言っても 別に食券を買って注文するという類のものではなく それぞれお弁当や 食品フロアで購入したものを持ち込んで レンジで温めたり ポットのお湯を使ったりして食べている なぜだか 座る位置や 一緒に座るメ…

夢のような宴席はそんなこんなで瞬く間に過ぎてゆきお開きとなる。店の戸を開け外に出ると温もった頬に冬の空気が心地よい。寒いだろ?おれのを掛けてけよ、とミフネくんがわたしの襟元に深紫のマフラーを。すっぽりうもった鼻先にタバコとさっきまでの鍋の…

さあすっぽんだ。ここで食べないわけにはいかない。カツくんは器にすっぽんを取り分けている。ヤナガワおまえ、最近やせ過ぎだ。昔はもっと肉付き良かったよな?まーたろくでもない男とややこしいことになって恋やつれしてるんじゃないのかあ?いかんいかん…

“久しぶり”のひとたちとお酒を呑んで大好きな映画の話を聞き笑顔を見ているのはほんとうに幸せだすでに酔いも回っているわたしが決まり事をはずさないかは冷静な幹事のナカダイくんがしっかりその眼技をもって制しているなので安心して時間を過ごすことが出…

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お銚子が運ばれ、宴が始まった。わたしとミフネくんは瓶ビール。もちろん黒地に星がついてるアレ。おい、こうやって四人でこの店、とは何年ぶりかな?昔を思い出すな。とミフネくんが話し始める。もちろん初めてのことだけど・・そんなことは関係なし。鍋の…

ほんとうにこんなことがあるのか?からかわれたのか?いやいや、ナカダイくんはそんな手合いの人間じゃない。指定された日が近づくにつれ落ち着けわたし、と三つの決まり事を唱え続けその気になっていく。一度も(実物に)会ったことはなくとも、そして“あの…

決めごとは・・・①“どんな”ひとに会っても普段どおりに振る舞うべし。旧知の間柄のような顔をして。向こうもそう振る舞うことになっている。そういった環境設定が必須ですから。つまり、びっくりしたり感激しても顔に出したりうれしさのあまり涙ぐんだりそう…

すっぽん鍋4人会

『宴会幹事(企画)はナカダイくん。わたしが彼にあの世から呼んでほしいとお願いしたのはあのおふたり。「約束さえ守れるなら夢を実現させますよ」まるで日本映画専門チャンネルそのままの(?)昭和豪華絢爛宴席にわたしは冷静でいられるのか?』 1 今日…

妄想鍋

春が来たらしい 数人の友だちはこの冬 「カニ食べに行っていた」 などと連絡してきた わたしはカニにもカキにも 心が動かない もうどちらもシーズンは終わったか・・・ それでも 鍋は好きだ 料理らしい料理をしなくても 賑やかで温かくうまい あの湯気の向こ…

ひそかなよろこび

アカデミー賞受賞作品続き “ある愛の詩” 映画館でみたと思う ポスターも思い浮かべることが出来る 誰とみたかは不明 何度でもみたい、というような 作品じゃないが・・・ 今みると主人公たちのファッションが懐かしくて楽しかった タータンチェックのスカー…

教訓

春を感じる休日の午後 いつものように 横になって映画チャンネルを見ていて ふっと心の霧が晴れた 自分を追い込んでいる問題の 解決(ではないが転換か?)の糸口が 見つかったように思えた イトイさんのツイッターに 『おちつけ』『みわたせ』 という言葉が…