薫風カレー

みゆき大先生の曲を流しながら

カレーを作る

 

“化粧”で

新玉ねぎをザクザク切って

“空ときみのあいだに”で

元気よく肉を炒め

“後悔”で

じっくり煮込む

 

 

「窓のサフランにこれでよかったと

何度言い聞かせているの?」

・・・・ここで泣ける

 

がんばれわたし

負けるなわたし

 

 

 

 

貸金庫に雇われた男たち

長く重い映画をみた

スピルバーグの“ミュンヘン

 

内容もさることながら

三時間近い長さにくじけそうになったが・・・・

 

日々の暮らしにピーピー言って

恋愛もどきに心悩ませる自分に叱咤の意味もあり

しかしこのような映画をみたせいかどうか

なんだか嫌な夢も見てしまった

ああしんどかったな

 

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救いは

作中何度もあるシーン

それは主人公の作る料理だ

自分のミッションとはかけ離れ

美しく手際よく

暗殺チームのメンバーに振る舞う

「なぜお前がリーダーなんだ?」

「料理が上手いからだろう」

と茶化される

 

料理に興味のないわたしでさえ

「ちょっと取り分けてほしい」と言いたくなった

 

 

キャストのチェックはしていなかった

 

途中で主要メンバーの一人が

「あれ?D・クレイグに似てるけど」

と思っていたら

やっぱりそうだった

今の彼より顔も身体もムッチリして泥臭いものの

あのブルーの目と横顔の鼻の形で気が付いた

 

 

祖国とか民族とか

日常思うこともない言葉が飛び交う

 

つくづく日本は

そしてここで日記など書いてぼやくわたしは

平和どっぷりなんだと実感した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Oさんのこと

職場の大先輩

Oさんは70を超えている

販売の現役だ

 

若いころに離婚歴あり

今は

目の不自由なお姉さんと

心に障害をもつ息子さんと三人暮らし

 

彼女と仕事をするのはとても楽しい

お会いできるとほっとする

職場でのわたしの口癖は

「Oさんはわたしの希望の星」

 

ベテランだけどえらそーなことは言わない

若手(わたしも含む)を引き立てる

そしてなにより明るく前向きだ

 

お金がないと言いながら新しいお洋服は買い

まあしょーがないし、何か(若いころに買った貴金属その他)売ればいいし、

この仕事が好きだもん、

と笑ってみせる

 

彼女のようになれるか

あの歳までわたしも働けるか

といつも思う

 

もうひとりの先輩(60代)があるときわたしにこっそり教えてくれた

「Oさんって(今よりは)若いころにね

“いつ男性からお誘いがあるかもしれないから

綺麗な下着はいつも着けてるんよ”と言ってたんだから~」

 

それを聞いて

わたしはますますOさんが好きになった

 

 

やっぱりわたしの地上の星☆で

希望の星☆だ!

 

宮堀川のおじいさん

職場のあるSCへは

 

駐車場に車をおいて

ちいさな宮堀川沿いにある

大きな交差点を渡る

 

港近くなので

宮堀川には

夏には遡上した?クラゲがいることもある

水量が多くなった時には結構なサイズの魚もいるしカメもいる

 

その川沿いの植え込みにおじいさんの座布団が置いてある

 

いつもいつも座っているってわけではないが

座布団だけは定位置にある

雨除けにか

ビニールもかけてある

 

おじいさんは流れを眺め

川に沿って走る交通量の多い国道(通称ハマ国)を見ている

ときにはアイスを手に

また

ときにはコップを手に(おそらくワンカップ○○)

 

「おはようございます」と声をかけると

「d0うprjp9いおdんkl・・カメが・・・」

とよく聞き取れないカメ情報をくれる

 

いい味を出している

 

 

ひとりぼんやりこんなところに腰を下ろし

何するでもなく時間を過ごすっていうのは

おばあさんではなくて

おじいさんのほうがさまになるねえ

 

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湯に桜

休日

今は週一となった皮膚科通院後

つらい背中のコリを誰かに触ってもらいたくて

近くのスーパー銭湯内にある

リラクゼーション店に行く

 

40分かけてうつぶせでマッサージをうける

ひとの手というのはありがたいと思う

先日は

職場のあるSCで

200円を払ってそういうマシン(椅子)に座ってみたものの

効果も得られないしなんだかなーって気がした

 

コリの解消はもちろんだけど

「誰かに触ってもらいたい」という欲求のほうが強かったのだ

 

マッサージ後

ガラガラの銭湯の壺湯につかって空を見る

サクラの花びらがちらほら舞って

湯に落ちる

ああ、ささやかではあっても

わたしにはぜいたくな時間の過ごし方で

 

奥村土牛の絵を思い出した

 

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老木なんだろうな

夢見るような色合いが美しい

 

 

れっきとした“お花見”は今年もなし

でも

通勤の車の中や

出かけた時の電車の車窓から

ふんわりピンクのボヤカシを眺めれば満足

 

そんなわたしをわかってくれて

肩を並べて言葉少なにお茶や酒のグラスを傾けるひとと

会っていたい

音楽を聴きたい

ピントの外れない会話をしたい

 

 

引き際

A田真央引退のニュースが大きく取り上げられている

 

その少し前

ひっそりと(少なくともわたしにはそう見えた)

あの山の神、K原竜二の引退記事が新聞に載っていた

 

こちらのほうがわたしには衝撃だった

 

何代目○○はあっても

どこかのコラムにあったように

彼こそ真の「山の神」だと思う

駅伝競技の弊害云々言われていても・・・

鬼瓦さながらの形相で

迫りくる彼の走りを忘れはしない

 

箱根の山は天下の険

もう十年ほど前になるのか

雪のため高速一部閉鎖となったある日

東京から名古屋に向けて帰らねばならず

当時初心者ドライバーであった無謀なわたしは

一般道を走り

こともあろうに箱根越えを試みたのだ

そうこうしているうちに通行止めは解除となり

結局は「なにやってんのアンタ」状態だったわけ

 

あの日のピーンと張り詰めた(寒さと緊張)気持ち

ぬくぬくと箱根駅伝をテレビで見るたび思い出す

 

箱根は

あの日の雪と山の神でしかない

 

ありふれた言葉で口惜しいが

おつかれさまと言いたい

 

 

 

走る以蔵

『そうだ
  すっぽん、
    行こう。』

 

日本映画専門チャンネルで、仲代達矢特集

もちろん偉大な役者だが

わたしのなかでは三船や勝新とは位置づけが少々違う

 


五社英雄作“人斬り”がらみで、

仲代が京都の超老舗店ですっぽん鍋を、

また高そうなくずきりを食べていた

実にうまそうに

(わたしはすっぽんは食べたことがない)

くずきりはまあいいとして

いったい人はどういうときにすっぽんを食べようと思うのだろう
「鼻血ブー」程度の貧困なイメージ

 

鼻血ブーというなら

その“人斬り”で勝新倍賞美津子

皿いっぱいのタコをせっせと食べているシーンのほうが

仲代@すっぽん鍋よりずーっとエロい

 

 

もし、すっぽん鍋を食べるなら
やっぱり差し向かいで三船か勝新を希望する


そして「おい!ほら!食え!」と器を差し出され

「・・・このすっぽん、おろそかには食わんぞ」

と名言ギャグをかましたい