ロングインタビュー その3
——さて、引き続きユーミンについてのお話を・・・
銀子 その前に確認と言いますか~えーっとあの~
——なんでしょう?
銀子 ええ、まだまだ話はあるんですけど、わたしにとって語るべきユーミンとそのアルバムですが、期間は限定されますので先にお断りをしておきます。
——限定と言いますと?
銀子 この前お話ししたデビューアルバム“ひこうき雲”から始まって、これが1973年。そこから何枚かを経てわたしが聴きこんだものは1982年発売の“パールピアス”あたりまでです。ベストアルバムを除いて合計13枚のはずですが・・
——10年ほどですか。それ以降は?
銀子 その後の“REINCARNATION”、“VOYAGER” 、えーっと、自信がないので調べてみますと(オフィシャルサイト閲覧中)・・・ああ、“ACASIA(アケイシャ)”までは買ってはいますね。うーん、買ってはいますが、聴きこんではいない、という意味です。
そうなんだ・・“REINCARNATION”のあともそれを入れて18枚ものアルバムをきいてはいるんですね~これは今更ながら驚きました!
——限定されたあとのほうが多いじゃないですか笑
銀子 は~、まったく驚きです。よく買いましたよね笑 で、それまでのように熱心に聴くことはしなかったという・・・
——どうでしょう?理由は?
銀子 はい、自分でもわかっています。結婚したからですね。
——“パールピアス”と“REINCARNATION”の間に・・・
銀子 深くて暗い河があったのでしょうか笑
——きちんと発売されたら買っている。でも聴かない?
銀子 いやいや、まったく聴いてないってことはないですよ。でもね、それまでのように染み入らないってことかなあ。ユーミンに原因があるんじゃなくて、わたしのほうに。ほかの皆さんはそういう区切りはないのかな、と逆に尋ねてみたいですよ。
——理由となった一線はわかりました。では聴きこんだアルバムとそうしなかった、できなかったアルバムとでは銀子さんにはどういう違いがあるんでしょう?
銀子 小説だと、流し読みと深読みってありますよね?そんな感じで。お気に入りの小説だとストーリーも結末もわかっていても何度だって読む。で、「ああ、わたしはこのくだりが好きだなあ」って。暗記するほどばかみたいに読む。
流し読みだとそこまではしない。人に聞かれたら「ああそれ、読んだよ」「ああそれ、聴いたよ」その程度です。
——では曲のタイトルとか、歌詞などもでしょうか?
銀子 そうです、限定以後のアルバムは・・・収録曲もどれがどれだかあいまいだし、
まあ、カラオケでイントロが流れてくれば歌えないことはないと思いますが笑
わたしの思う「本当に好きッ!」は曲のアレンジ、つまりこのあたりでギターのこういう音が入るとか弦が入るとか、ここのドラムがいいよねーとか全部言えて、
もちろん歌詞もそうです。この一節がたまらないなあ、とか、ジャケットのデザイン云々とか、これを買ったとき自分は誰と付き合っていて何を考えて過ごしていたかとかもひっくるめての存在といえるんですよ。
あ、そうか、それで結婚以後ダメなのか笑
うん、それも一理あると思います。
——なるほど笑
男性はどうなんでしょうね・・・というかユーミンは結婚されてもラブソングを作っていますが・・それはプロだから出来るってことなのでしょうか?
銀子 それ以後のユーミンの恋歌はわたしにはちょっとわかんないです、聴いてないし。どんなのあったかなーって程度。
なんか悲しい展開になってしまいましたね笑 所帯じみると劣化するっていうか・・
次は話題を変えましょうか。
前半のアルバムというか曲について語ります!
——ではまた引き続きお願いします!