実話

今日は遅番

お客様もいなくなる時間帯

 

商品整理をしていてふと顔を上げると

女の子がいた

ああびっくり

「ここ、レジはどこにあるの?」と言い

夏物のパンツがかかったラックをみて

「お母さんにこんなの買ってあげたい」と

 

うーん、お小遣いそんなにたまってるの?

プレゼントならもっと安い小物があるよと教えてあげた

ひとりできたの?

だいたいうちの店はそんな少女が入ってくることなどない

 

「お父さんとお母さんがケンカしてる。家にいたくないから」

えーーーー?何?この安いドラマみたいな展開・・・

てっきり小学生だと思っていたら中一だという

わたし「あのね、こんな時間にひとりでうろついていると

補導されるよ」

補導という言葉にはどきっとしたらしい

「・・・・補導されるの?」

「あ、いや、補導はされないかもしれないけど

注意はされると思うよ」

 

そこから

わたしに子どもはいるのか、子どもは何人?などと質問

旦那さんは?というもんだから

「旦那さんはいないよ」

「え?どうして?」

「そりゃあ離婚したから」

「どうして?」

「うん、それは大人の事情ってやつだよ」

子どもは一緒にすんでいるのか、何歳なのか、

じゃあ一人暮らしなの?

両親と住んでいるよと答えたわたしに

「一人暮らしは大変なんだよね」ときたもんだ

 

真っ暗になる前に帰りなさいよといったら

「・・・まだ帰らないけど」

と言いながら彼女は店を出て行った

 

 

こんな珍客は初めてだ

 

おかげで

今日、店でわたしが抱えたモヤモヤな気持ちは霧散した

 

どこかからの使者だったかもしれないね

ありがとう

ちゃんと家に帰ったかな

また逢うこと、あるだろうか・・・・

 

 

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