『Opportunity knocks』 2002年2月9日
ノックは必ず複数ね
「こん」ではなくって
「こんこん」や「こんこんこん」
あなたにとって幸運のノックの数は?
扉の前にやってきたのは誰ですか?
ただひとり部屋にいて
気配をぴんと感じ
読みかけのページに栞をはさみ
長い腕と脚をのばしたり
縮めたりして泳いでいた自分を
活字のプールから引き上げる
慌ててタオルを使っても
その髪から足先からしずくが伝うよ
まだノックは続いてる
あなたの唇に色が戻るまで
厚い扉の外側で
幸運の数だけ「こんこんこん」