走る以蔵
『そうだ
すっぽん、
行こう。』
日本映画専門チャンネルで、仲代達矢特集
もちろん偉大な役者だが
わたしのなかでは三船や勝新とは位置づけが少々違う
五社英雄作“人斬り”がらみで、
仲代が京都の超老舗店ですっぽん鍋を、
また高そうなくずきりを食べていた
実にうまそうに
(わたしはすっぽんは食べたことがない)
くずきりはまあいいとして
いったい人はどういうときにすっぽんを食べようと思うのだろう
「鼻血ブー」程度の貧困なイメージ
センスプ
皮膚科通院中につき
待合でセンスプを読んでいる
センスプ・・・
面白いよなこの言葉
コラム好きなので
みうじゅん
などなど楽しい
益田ミリのゆるい漫画もいい
その中で
「口にしていい決心とそうでない決心」
というのがあって
センスプを手に待合室の天井を仰ぎうなってしまった
(もちろん実際にはううむ、とか声は出していない)
英会話をがんばるとか
ダイエットに本気で取り組むとか
そういうのは口に出していい決心だそうだ
つまり失敗してもよい決心
ならば・・・
口にできない、口にしてはいけない決心とは何なのか?
それこそが自分の本心との闘いであって
試みて見事に沈没しそうな予感のある際どいものだ
わたしにもある
そして誰にも言えない
たぶん
先日
大事な友達に
「あの世で罰を受ける覚悟がある」件について語ったところ
彼はしばらく考えた上で
「あの世のことはわからん」
と
極上の笑みをわたしに見せた
そりゃそーだ
“白いスバルフォレスターの男”に
「おまえがどこで何をしていたかおれにはちゃんとわかっているぞ」
と言われることがきっとある
考えている人間には
彼が見えるのだと思う
メンエキ、そしてメンシキ
トラブルやストレス真っ只中ではなくて
ちょい片付いて一息
・・・そんなときにわたしはたいてい発病する
これはおもしろいことだ
今回もその通りで
自分の中で問題を整理し終え
さあ張り切って行きましょう~
そしたらやってきた
タイジョーホーシン!
予感はあった
予感?
かつて父親がそれを経験し
その時の顛末を嫌というほど母親から何度も聞かされ
昨年は身近な友達が発症したため
またそのつらさを聞かされ
ついこの間は近所のひとがやって
どんなふうになって起こりどんな症状でどんなふうにつらいか
見聞きしていたこともあり
おかしな話だが
「!これはきっとわたしもいつかやる!」
と思っていたわけ
そしたら案の定ってわけだ
一週間ほど前から「これは来るな」
そしておとといの夜発疹
本日受診
ドクター
「あーあーこれは痛いやろ」
いや、まだそんなに痛みはないんですが・・・
「これから痛くなる」
えー?患者を怖がらせるようなこと言ってどうすんの?
と思う余裕がまだわたしにはあるのが幸い
お薬が効いて
ひどくならないことを祈るだけ
ワタシ ハ カゼ
今から6年ほど前
わたしにはたいへんな出来事が起きていて
それを知った友達(男)がいろんなCDを送ってきてくれた
その中で
「今のお前にはこれや!」と言ったのが
カルメン・マキの曲で本日のタイトル
しかし申し訳ないことに
聴いてもまったく入れ込めなかった
そして先日
またもやある男友達が呑みながら
「そりゃあカルメン・マキやろ」とわたしに言った
なので
そ、、そうなんかな?と
その時もらったCDを探して聴きなおしてみた
でもダメ
“ああ、もう涙なんか枯れてしまった”
“ひとりぼっちも気楽なものさ”
とかそれっぽい歌詞はあっても
いくら逆境に立ち向かい負けるもんかと思っても
わたしはどうしてもロックな気分になれやしない
なんでわたしがカルメン・マキなんだろうか?
わからーん!
現在過去未来
“ブロークンフラワーズ”をみた
やっぱいいなー
Holly Golightly & The Greenhornes - There Is An End
ほとんど無表情の主人公
セリフ少な
その時その時
手に入れたい女を手にし
ドン・ファンと呼ばれ
金もそれなりに手にし
やるせなくソファで横になり
年老いていく男
或る内容のピンクの手紙を受け取ったのをきっかけに
過去の女たちを訪ねていく旅
ある女性はすでに墓の中
花束を手向け小雨の中
樹の下に座っている主人公の姿がせつない
モノローグも何もない
それぞれの女性たちもよかった
迎え入れ一夜ベッドをともにするものもいれば
静かに「もう帰って」というものもいるし
いきなりとりまき?の男からぶちのめされたり
みんなきれいだ
もちろん外見がという意味ではない
二十年経って
別れた(自分を捨てた)男がいきなり訪ねてきたときに
わたしはどんな対応ができるだろうか
そんなことを思った