バー、カウンター席にて(仮想)
『人間が抱く感情のうちで
おそらく嫉妬心とプライドくらい
たちの悪いものはない』
へなへなと崩れ落ちるくらい
この一文に負けた
ただし、今日このとき限定
(そのうち忘れていくにきまってる)
わたしはそのどちらも
たいへん強く高いから
夕刊
だいたい
食卓で新聞を広げて食事をするというのは
あまり歓迎されたスタイルではないと思う
とくに遅い夕飯
オットの帰りを待ち
食事の支度をしていたシュフとしては
気のない相槌をうたれながら、ではうんざりに違いない
しかし今の私は
ひとり食卓で夕刊を広げて遅い食事をすることが普通だ
待っているヨメはいないが
厚い朝刊より薄っぺらい夕刊のほうが楽しい
食事を終えるのはあっちゅー間なので自室に夕刊を持ってゆく
音楽 書評 など
私に寄り添ってくれる記事がそこにある
ウェブニュースじゃダメ
がさがさと音を立てる紙面がいいね
無題
光あるところに陰(かげ)がある
精いっぱい虚勢を張っているからこそ
どうしようもなく脆弱な面があり
ふとしたきっかけでそれが露呈すると
その見苦しさに消えてしまいたいほど
気位だけは高いので
自分のダメダメなところを人に知られるのが耐えられないというわけ
ほんとうにこれはサイテー!
ここひと月ばかりは
目標があり
それにむけて気をはって取り組んできた
暑いさなか自分を引き上げ
時間をやりくりし
一人になったときには集中し
・・・
それももう終わった
「楽しみましょう」とは言うけれど
そんなこと実際できるものか
それとも
最近の私はどこかおかしいのだろうか
暑さに紛れた何かに侵されているのだろうか
(「それはあなたが」)
「マジメだから」
「大人だから」
「しっかり者だから」
「冷静だから」
なぐさめにも似た評価されても
上滑りするだけだよ
どうしようもないよと
手放しで声をあげて泣いて取り乱したい
毎年盆が来ると
「これで一区切り」と感じる
今年はいつもにまして
それが強い
えら障り
「説明しなくてはわからないやつには
説明してもわからない」
まったくそのとおり
理解者は
黙っていても理解してくれる
「なにか気に障ることがありましたでしょうか?」
ええ、ええ、
えら障りですがな
説明する気にもならない
これを機に
もう私など誘ってくれなくて結構
梅雨明けにはビアガーデンでと
機嫌を取る必要など無用
あと一日で待ち遠しい休日の夜がくる
ちょいからかって楽しもう