イエモン
イエローモンキーじゃなく
お茶でもなく
イエモンといえばやっぱ
この民谷伊右衛門
怪談つながりで
四谷怪談(木下恵介監督 1949年)をみた
《新釈》とタイトルについているだけあって
むかーしみた、そしてイメージしていたあの四谷怪談とは
ちょっと違ってた
「むかーしみた、イメージした」のは
美しかったお顔が盛られた毒で醜くただれ
髪がばさばさ抜けたお岩さんが
「伊右衛門さま~」「うらめしや~」と迫ってくるものだ
しかしこのお岩さんは
貧しい暮らしに耐え、いとしい伊右衛門を愛し支える
結局はその愛する男に裏切られ殺されてしまうわけではあるが
化けて出ることを売り(?)にはしない
亡霊に苦しめられるというよりは
後悔にさいなまれつづける
ふたりが桜散る小道を微笑みながら歩くという
ベタな回想シーンにもなぜかホロリとさせられてしまった
つつましやかな幸せにも救われる
これもまたつまりは
人間の心に潜む欲があり
隠そうとはしても
それに付け入る悪があり
ってところ
焼け落ちる屋敷の中で
傘貼りを手伝っているお岩の亡霊(幻)がよかったな