ロングインタビュー  その8

——さあ、ようやく銀子さんが映画をみる時代にたどり着きましたね。

 

銀子 おまたせいたしました笑 独立独歩。傍らでウンチク語る人もいなくなり笑

でも、さて何を語るかというとまた困りますね。

ユーミン同様、新しいといいますか、ごく最近の作品には疎いので・・

 

——その点は問題にしません。お好きなものについてお好きなように。

 

銀子 そうですか、それなら。

 

——どうでしょう?俳優で?それともよくあるベストテン的なもので?

 

銀子 好きなものならたくさんあります。ベストテンとかオススメと言われたらまた困ります。わたしは評論家ではなくて、勝手にみたのを、その時どう感じたかを忘れないようにメモするつもりでブログに書いてて。わたしが「あ、これいい!」と思った作品がすべて名作ではもちろんないし、世間の高評価を受けた作品がわたしの五つ星とも限らない。

 

——映画関連のレビューは読まれますか?プロのものでなくても。

 

銀子 自分がみたあとで、チェックすることはあります。やっぱり映画好きのみなさんはどう思ったのかと気になって。

 

——読んでみていかがですか?

 

銀子 なんてすごい文章力をお持ちなんだ!とひれ伏すこともありますね。このひとたちはどれだけ映画をみてきたんだろうって。わたしもこんなふうに感想をかけたらいいのにって。感動したところでなかなかそれを文章で表現するのって無理ですよ。

表現したところで伝わるかどうかも・・・

でも、ブログのどこかに書いたはずです、“舟を編む”の原作のほうの言葉。あ、映画も好きなんですけどね。

「記憶とは、あいまいなまま眠っていたものを言語化する」

でしたか。

言語化しないと人には伝えられない、自分の中でも眠ったまま。

ただ、今の時代情報があふれかえってる。プロのライターであれ、一介の日記書きであれ、目に入ってくるものにはたぶん左右される。で、自分の考え・思いと混同しそうになる。無理からぬことです。

偉い学者のセンセイでもコピペしてしまうんですから。

 

わたしが映画の感想を書き記しておく上で、一番気を付けていることです。

 

——つまり、自分の言葉で、と?

 

銀子 そうです、短かろうと、拙かろうと、それ、心掛けてます。

ひとのもそう。

カメラワーク云々とか脚本どうこうなど、専門家じゃないから適当なことしかわからないしね。

「あの映画よかったよ」「あの映画が好き」は言えます。でも、それだけじゃ不満。ポイントでいい。どのセリフが心に残ったの?どのシーンが好きなの?音楽はどうだった?あなたのそれが知りたいのよって。

 

——なるほど。またベストテン話に戻しますが、それは無理ですか?

 

銀子 好きなもの、ですね。単に好きっていうなら“ジョーズ”“エクソシスト”“エイリアン”も今でも大好きですし、何度でもみてる。それを、例えばですね、自己紹介の「好きな映画」に書いていたらわたしという人間をわかってもらうには疑問ですよね。

 

——それは意外な作品名です笑

 

銀子 だからね、ほんと、難しい。好きなもの全部書いてしまうとまた輪郭がぼやけるし。

 

——ではベストテンやオススメからいったん遠ざかって、これもまたブログのどこかに書かれていましたが、映画化された小説について銀子さんの思いを語るのはいかがでしょう。作品タイトルを羅列するんじゃなくて、「映画と小説」的な。

 

銀子 あ、それはいいですね。とはいってもそれもまた作品は多いので、そのなかでわたしの好きなものについて。

読んでからみたか、みてから読んだか。どっかで聞いたような笑

 

——決まりましたね!では次回はそれで。