ロングインタビュー (わたしがわたしにきいてみる)
ここのブログ、銀色手帳の筆者をあなたはご存じだろうか。
というか
読者はいるのか。
そんな疑問を抱きつつ、読者であるわたし(金子・仮)が筆者(銀子さん・仮)に探りを入れる企画です。
◆◆◆
——はじめまして、金子と申します。まずははてなブログ“銀色手帳”についてお話を聞かせていただきたいと思います。始められたのは2010年ですね?
銀子 ああ、そうですか?たしかにここはその頃だったかな?もう昔のことですね。それ以前にはてなダイアリで書いていたものをブログというものに移して・・よく覚えていませんが、インターネットの世界に入ったのはそれよりもまた10年ほど前だったような・・ブログというのではなくあの当時はレンタル日記でしたが。そこで書き始めたのが最初だったと思います。ま、あちこちさまよって退会したり消したりもありましたねー。
——SNSというのもなかったころの話ですよね。
銀子 そうそう、で、MIXIに誘われ熱心なころはそっちの日記も並行して書いていたし、こういうと語弊はありますがMIXIにはそれ用の日記だったこともあります。一時期は趣味人倶楽部に逃げたこともありましたっけ(笑)実は二年ほど前は小説投稿サイトにも出入りしてました。
——小説ですか?小説を投稿?
銀子 昔に書き溜めていたものに手を入れたり、映画関係の日記だけをまとめてみたり。
映画の感想はいつかそんなふうにしてみたいという願望があったので。でも結局そこも途中でほったらかしになってます。
——それはなぜでしょうか?
銀子 だめなんですよ、ある日突然やっぱりここはわたしに向いてないかも・・みたいなふうになってしまうんです。
——ということは、このはてなブログは銀子さんには向いているということになるのでしょうか?
銀子 途切れつつも続いているってことはそうですね。誰も読まなくたっていい、自分に向けて書いているという意味で。暗いですね(笑)
——でも非公開ではない。読者はいると思っていらっしゃいますか?
銀子 少なくとも三人は(笑)
——三人(笑)
銀子 SNS掲示板でもそうだったんですが、「あなたの書くものにはコメントしづらい」という定評がありまして。リアル同様、「わたしに話しかけてこないで」的なムードはあるらしいです。で、このブログについてもコメントという形ではなく後日メールなどで「ああいうこと書いてましたね」みたいに話題にされることはあります。
——ということは、その三人の読者はリアルに会ったことのある人たちですか?
銀子 そうです。もともとはインターネット上で知り合い、その後顔を合わせたことがある人たちです。
——オフ会などでしょうか?
銀子 それもあります。まあそういう意味ではSNSで知り合った人はたくさんいるわけですが・・そのうち淘汰されていき、繋がるべき要因、というと大げさですが「何かある」と思える人だけが残っているってところです。
——SNSにはもう関心がない?
銀子 あまりにも当たり前になってしまうとつまらない。楽しかった時もあるし、いろいろな思い出もできたけれどもういいかな、という感じです。TwitterもFBもやってはみたもののいまいちで入れ込めない。だいたい人の日記をわざわざ読もうなんて、相手が芸能人とか有名人だとかよっぽど興味がないとしませんよね?結局わたしも含め素人の書き手は「わたしの私生活を(日々考えてることを)知ってください!」っていうのが本音でしょう?
——でも公開はされている。
銀子 そう。自分に向けて書いている。でも、読みたければ見てくださってもかまわないというスタンス。
たった一度だけ、ほんとに通りすがりで、それは検索ワードだと思いますがひっかかって読んでコメントをもらったことがありまして・・・これは驚きでしたね。
——いつ?どういうワードで?
銀子 十年前の話。わたしがテレビ番組で平井堅をみてそれについて書いた時です。彼のファンから真剣なコメントをいただきました。
——ははあ、これはたいへん興味深いですね!
銀子 そうなんですよ。これは最初で最後の出来事として忘れられないんです。
——一見するとファンからのお怒りのコメントのようにも見えますが、そうではありませんよね?聴いてほしい曲目まで書いてありますし。
銀子 ええ。ですからよけいに忘れられないし、感謝の気持ちがあるんです。もしわたしだったらどうだろう?自分の大好きなアーティストについて検索かけていてこのようなブログに行き当たったとしたら・・・彼女のようにきちんとしたコメントを残せただろうかと。
なによこの人!勝手なことを!と怒り心頭であったとしてもわたしなら自分のブログにその思いを書いて終わりだったろうな、と。
——十年前ですか。まだ今ほどTwitterも盛んではなかった。
銀子 もしも今、テレビを見た勢いでハッシュタグ付きでTwitterに書き込んだりすれば
ボコボコにたたかれたかもしれませんしね。まあそれに限らず、こういう世界の片隅であろうと無責任に文字にすることにはできないなとずっと思っています。
(続く・・・かも)