昭和の事件ファイル

先週は市議選

 

高校時代の同級生が立候補しているので

数日手伝いをした

 

選挙事務所はちょっとした同窓会会場のようだった

 

昔の話をすると

「よくそんなことを覚えているなあ」と

感心される

もうひとり

選挙の世話役をしている幼馴染のМくんもわたしと同類だ

彼とは高校も同じだが

小学生のころからの付き合いで

いろんな出来事を共有している

彼に言わせると

「いやいや おまえ(つまりわたし)のほうが

細かいことまでよく覚えてるって」

 

わたしに言わせれば

“覚えていない”みんなのほうが不思議で

 

ねえ、ふたりで幼いころからの事件のファイルを作ろうか

などと笑いながら話した

 

 

校舎・校庭のあの場所でこういうことがあった

あの子が学級会でこんな発言をした

先生があそこにつれていってくれた

あんな実験をした

 

などなど

 

 

数年前

やはり同じような集まりがあり

そのとき彼はわたしに

「おれ、高校時代はあまりおまえと話をしなかっただろう?」

同じクラスになったこともあったのに

 

「あの頃はおまえのことが怖かったんだ」

 

そう言った

ふーん、と流してしまい

その発言については以後触れずに来た

 

来月あたりふたりでご飯を食べようと約束した

怖かったとは?

わたしのなにが怖かったのか

 

感受性の似た彼から見て

あの頃のわたしはどう怖かったのか

 

今度はそこらへんについて

忌憚のないコメントを聞きたいと思っている