川は淀み、また流れる

 

 

後味よくない映画の中に入れてよい作品なのに

繰り返しみたくなる

それのひとつがミスティックリバー

 

三人の少年と

彼らが大人になりそれぞれ家庭をもってからの

複雑で悲しい誤解やかかわり方が描かれているが

単純な事故事件殺人ストーリーではなくて

そのバックにある三人の妻たちの姿が

味わいのあるものにしている

 

①夫はムショ帰り、亡き前妻の娘とも同居している妻

②子ども時代に性的虐待をうけた夫の苦しみが理解できず困惑する自信のない妻

③大卒の刑事である夫との暮らしに疲れ家を出て、夫に無言電話をかけ続ける妻

 

 

どの妻も夫を愛している

 

女の(妻の)揺るがない自信とは

いったいなんだろう

ジミーの妻①は

夫が罪を犯したと知っていても

「あなたは王様よ」と

デイブの妻②は自信のなさから生まれた誤解と後ろめたさゆえに

なにかと視線を合わせられないありさ

 

 

「わたしがこの世で一番夫を愛し理解できている」

よその女に気持ちを向けていても

たとえ人殺しをしようとも

夫を愛し続ける妻が一番美しく強いのか

 

 

 

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三人の男の物語の終盤はつらく悲しい

そこへもって

この妻たちの姿が被さり

ズーンと来る

 

ああ、

なんでこんなしんどい映画が好きなんだろうね・・・・