美味しい絵
画力と観察力・・・
描くことも観察することも好きだ
そもそも
みる力がなければ描けないし
文章だって同じではないかと思ったりする
具象画であれ抽象画であれ
描くことはその対象や自己を
突き詰めて見つめることだと以前習った
それがあいまいだと作品にも力がないのだろう
誰かが観察して(突き詰めて、みて)描いた作品をさらに観察し
想像力を駆使するのも
奥深く楽しいことだ
この本にはそれが詰まっている
比喩といえば村上春樹
しかしこの赤瀬川原平の比喩もとてもいい
小難しいんじゃなくて楽しく笑えてうならせる
ひとつ紹介、といっても
秀逸な比喩ばかりで選ぶのが難しいが
↑
この《浦島図》山本芳翠筆
明治時代の油絵、つまり日本における洋画黎明期だ
テーマは浦島太郎という和風であり
手法は西洋絵画 はっきりいってヘンテコ(すみません・・・)
それについて
『素材は刺身とか白菜漬けなのに
それを銀の皿に盛ってバターとジャムを塗りつけている』
・・・・・
ウマいこと言う
比喩がおもしろいだけでなく
「えっ?こんな作品が?」という楽しさも満載
興味のあるひとはぜひごらんください
赤瀬川氏は
ご自分が好きな(いいと思う)作品のことを
「美味しい」と表現される
これもまたいいね