八月葉月の虫の音は





愛しゅうてならぬと
鳴きまする

   ケメ 『とおりゃんせ』より




ああ
夏の大きな予定が
ひとつふたつと片付いていき
肩の荷が下りるのと同時に
ちょっと寂しい気持ちになるのが常



「貴方は海水浴などに興味ないですか 日帰りで」


そんなメールをもらってから
これまで考えたこともなかったのに
にわかに
海に浸かりたくなった




あわてて(行くかどうかも決まってないのに)
水着を物色したり

競泳用でない水着なんて
十年以上
気に留めることなかったな・・




脚だけでいいから
海に入りたい